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日本通訳翻訳学会関西支部第24回例会のお知らせ [関西支部]

日本通訳翻訳学会関西支部第24回例会を以下の要領で行います。ふるってご参加下さい。

[日時]:2010年7月31日(土)3:00~5:30
[場所]:西宮市大学交流センター(阪急西宮北口駅北改札口を出て右手、隣接の「ACTA西宮」東館6階)

<研究発表1> 
発表者:美村佳世 (大阪外語専門学校 非常勤講師)
題目:「科学者の研究発表時におけるEpistemic Modality“May”の訳出」
要旨:本研究では、通訳者に必要な要素と考えられているAccuracyとClarityについて、通訳者が従事する分野ではどのように理解・重視されているか調査することを第1の目的とした。第2の目的として、分野で重視されている要素を知る事によって、通訳者がどのような要素を重視すべきか考察する事とした。第1にアメリカ人を対象に、「認識モダリティMay」の使用方法について調査を行った。第2に、通訳者が化学分野で用いられる認識モダリティをどのように訳出するかを調査した。第3に、化学分野の日本人研究者が、「認識モダリティ」をどのように訳出するか調査し、通訳者による訳出と比較した。

<研究発表2> 
発表者:染谷泰正(関西大学)
題目:「通訳ノート実験に関する中間報告」
要旨: 発表者は、2005年の論文(「通訳ノートテイキングの理論のための試論―認知言語学的考察」『通訳研究』第5号 pp. 1-29)において、通訳ノートを体系的に理解・分析するための理論的枠組みについて議論した。その後、同論文で提示した「動的命題ネットワーク仮説」(DPN = Dynamic Propositional Network Hypothesis) の妥当性を検証するとともに、通訳時の情報処理・認知処理に関するより詳細な実証的データを得ることを目的に、2007年8月に現役通訳者4名と大学院生5名を被験者とする一連の実験(「通訳の認知処理に関する実験的研究」)を行った。実験は大きく分けて2種類からなり、実験1ではアイマークトラッカーを使った英日サイトトランスレーション課題を、実験2では英日ノートテイキング逐次通訳課題をそれぞれ実施した。実験2では、被験者のノートテイキングのプロセスを音声を同期させた上で逐一ビデオ撮影するとともに、事後に、それぞれの被験者に対してインタビューを行い、実験時の内的認知過程に関するプロトコルデータを収集した。データの解析は現在、進行中であるが、本発表では実験2で得られたデータのうちから、前掲の論文で提示した理論を支持するいくつかの実証的エビデンスを紹介するとともに、この仮説が予測するさまざまな現象(たとえば①セレスコビッチの主張する「脱言語化」は [通常は] 起こらない、②通訳時の情報処理の大半は、必要最小限の「浅い理解」をベースに進行していく、③通訳ノートの書記法は「最大効率の原則」と「最大情報価値の原則」の2つの原則によって支配される等々)についても時間の許す範囲で言及する。

[参加費]会員:無料  非会員:1,000円(学生500円)
[出席の連絡]7月24日(土)までに、船山(funayama@hcn.zaq.ne.jp)までお願いします。
なお、終了後近くの店で懇親の会を予定しています。お気軽にご参加下さい。


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