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日本通訳翻訳学会関東支部第56回例会のお知らせ

日本通訳翻訳学会関東支部では、第56回例会を《「順送りの訳」研究プロジェクト公開研究会 理論化に向けた二つの軸》として、オンラインにて開催いたします。詳細については下記をご参照ください。皆さまふるってのご参加をお待ちいたします。 日本通訳翻訳学会関東支部長 北代美和子

 「順送りの訳」研究プロジェクト公開研究会 理論化に向けた二つの軸
 【日時】74日(土)14001700
【開催方法】Zoom
https://zoom.us/j/99326782237
ミーティングID: 993 2678 2237
パスワード: 067527
 【発表1】言語コミュニケーションは何で支えるのか (14:00-15:00)
【発表者】船山仲他(神戸市外国語大学名誉教授)
【発表要旨】
 通翻訳のプロセスを構成する言語表現と呼ばれる形式は、そのプロセスの出発点を構成するものであると共に、その到達点を構成するものでもある。しかし、言語コミュニケーションの全貌を視野に入れると、言語表現を生み出した人間の頭の中にある情報/内容と、通翻訳の結果である言語表現を理解しようとする人間の頭の中に生まれる情報/内容の異同こそが重要である。そのことをどのように捉えればいいのであろうか。
 本発表で提案する「言語コミュニケーションの概念-意味相関モデル」は、言語表現を生み出す側とそれを理解しようとする側の人間が想起することの関わりを表そうとする新しいモデルである。その議論では、概念意味の区別、言語表現の新しい位置づけ、推論の組み込みなどが重要な話題となる。 
【発表2】「訳し上げ」から「順送りの訳」へ (15:10-16:10)
【発表者】水野的(水野翻訳通訳研究所(MITIS)所長)
【発表要旨】
  「訳し上げ」という訳出手法は、英語から日本語への翻訳につきまとう宿痾のようなものであり、すでに明治時代からその弊害が指摘されている。これまで、「訳し上げ」に対抗する翻訳方略として「順送りの訳」の提案が繰り返し行われてきたが、未だ「訳し上げ」に取って代わるまでには至っていない。その理由としては、理論的考察が不十分であったことが挙げられる。
 本発表は幕末から現代までの訳出史を踏まえたうえで、「順送りの訳」を理論的に裏づける試みである。具体的には、訳し上げが生じやすい関係詞節、分裂文、主節と従属節にまつわる問題を取り上げる。順送りの訳は、たんなる弥縫策でもなければ発見的手法にとどまるものでもない。それは原文の情報構造(information structure)と「発話の力」(illocutionary force)を維持することで、訳し上げの方法ではとらえられなかった原文の「意味」を再現することができるのである。理論的裏付けを得た順送りの訳は、翻訳(通訳)教育にとどまらず、TILTに適用することによって英語教育にも貢献することができる。 
【討論】(16:20-17:00)
 【お問い合わせ】石塚浩之(hishizuk@shudo-u.ac.jp
【参加費】会員無料
*事前申し込みは不要です。上記のリンクから直接ログインしてください。尚、このセッションは今後の公開も視野に録画されます。ご了承の上、ご参加ください。
*セッションの出入りは自由ですので、ご興味のある部分のみのご参加でもかまいません。


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