SSブログ

関西支部第33回例会のお知らせ [関西支部]

日本通訳翻訳学会関西支部第33回例会を以下の要領で開催します。みなさま、ふるってご参加ください。

【日時】 2013年7月13日(土)15:00~17:30
【場所】 西宮市大学交流センター(阪急西宮北口駅北改札口を出て右手、隣接の「ACTA西宮」東館6階)

発表1
【発表者】石塚浩之 (神戸市外国語大学、京都橘大学 非常勤講師)
【題目】同時通訳における事象概念の漸進的構築と持続的活用
【要旨】本研究は Conceptual Complex (CC) モデル (e.g. Funayama 2007) を理論的準拠枠とし、通訳者の構築する概念の展開を跡づける。今回の発表では、CCモデルの通訳データ分析への応用に焦点をあて、英日同時通訳の訳出記録に基づき、CCモデルによる概念の展開の記述例を示す。
CCは、オンラインのディスコース処理において構築される概念の展開を明示するための記述装置であり、発話理解に関与する概念的処理のさまざまな側面を捉えることができる。本発表では、通訳者による事象の把握に議論の範囲を絞り、CCの骨格をなす構造がST処理の開始部分から漸進的に構築される様子を分析する。さらに同一通訳記録の下流部分の分析により、その事象が後続部分のディスコース処理において、いかに展開し、活用されているかを検討する。
一連の分析を通じ、CCの情報源の多様性、CCの内容における流動的性格を明示することにより、通訳作業の根底で持続的に実行される非言語レベルでの情報処理の一面に光を当てる。

発表2
【発表者】藤濤文子(神戸大学)
【題目】「翻訳研究事典の出版とその教育への応用」
【要旨】翻訳研究の進展に伴い、個別領域を扱う研究書が数多く出版される一方、概説書をはじめ学問領域全体を視野に入れた出版物も目立ってきた。本報告ではその中でも翻訳研究事典に焦点を絞ってその内容と傾向について検討したい。1998年刊行のRoutledge Encyclopedia of Translation Studies(M. Baker編)は概念項目と地域別伝統という2部構成になっているが、11年後に大幅改訂した第2版では、第I部の概念項目が3分の2以上入れ替わっており、この間の翻訳研究の変化を反映している。初版刊行以来、この事典を大学の授業で活用しつつ日本語訳を進めてきたが、このたび翻訳書出版の準備が具体化してきたため、この間の活動を振り返って総括したい。2010年以降次々と出版されているHandbook of Translation Studiesを冠した刊行物にも触れつつ、事典翻訳のスコポスと編集方針についても報告する。

【参加費】 会員:無料  非会員:1,000円(学生500円)
【出席の連絡】 7月6日(土)までに、西村(nishimur(a)tachibana-u.ac.jp)までお願いします。((a)は@に直してください。)なお、終了後近くの店で懇親の会を予定しています。お気軽にご参加下さい。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。