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研究法・論文執筆プロジェクト主催公開ワークショップ「インタビュー法」のお知らせ   [研究法・論文執筆プロジェクト]

研究法・論文執筆プロジェクト主催公開ワークショップ「インタビュー法」のお知らせ

「インタビュー法」は質的研究の基本的な調査方法の一つとして、通訳翻訳研究でも広く使われています。今回は、長年に亘りインタビュー法による研究を重ねておられる立教大学大学院の藤田ラウンド幸世特任准教授を講師にお招きし、「インタビュー法」の基本を学ぶと共に、通訳翻訳研究への応用について考えたいと思います。ふるってご参加ください。

インタビュー法
講師: 藤田ラウンド幸世(立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科 特任准教授)
概要:今回のセミナーは日本通訳翻訳学会研究プロジェクトがこれまでに行ってきた、「研究を構想する(2014年度)」、「エスノグラフィー法(2015年度)」、「談話分析(2015年度)」、「質問紙調査(2016年度)」を受けて、それを補完する形で「インタビュー法」の可能性を探るワークショップを行う。これまでのセミナーを受けていない人でも参加は可能である。ただし、今回のインタビュー法のセミナーでは、初めに「質的研究を問い直す」というテーマを理解の上で参加をお願いしたい。
 インタビューは調査法の中でも、相手から情報を得るということでは基本的な方法であると考えることはできるが、しかし、「ただのインタビュー」をしてもそれは研究とはいえるのか。その点を今回セミナーを通して一緒に考え、インタビューの可能性や調査のために「どのような」インタビューが適当であるといえるのかを問い直す作業を、まず行う。
 その次に、私(藤田ラウンド)自身のインタビュー調査のデータを提供し、ワークショップとしてグループワークを行い、ハンズオン・ライフヒストリーインタビューをまとめる作業を行う。
 当日は、インタビュー法をめぐる文献もいくつか紹介も行いながら、質的研究としてのインタビューをめぐる可能性について一緒に考える機会としたい。

講師プロフィール:東京都出身。法政大学文学部を卒業後、国立国語研究所、イギリス・ランカスター大学、一橋大学で言語学や社会言語学を学び、2011年に国際基督教大学教育学博士号取得。日本語教師としても20年以上のキャリアを持つ。2009年トヨタ財団助成研究「新宿のニューカマー韓国人のライフヒストリー記録集の作成 -顔の見える地域づくりのための基礎作業」において12人の共同研究者と共に100人の「インタビュー」を行う中でその方法論を考え続けた。2013年から科研「多文化家庭の子育て戦略の課題 -日韓中の国際カップルへのインタビュー調査」、2016年から科研「越境する結婚移住者の教育観に関する基礎調査:国際結婚した在外日本人父親の言説分析」の共同研究として現在も継続中。個人の研究としてはミクロレベルとしての「国際結婚家族」、「第二言語としての日本語」、「消滅危機言語」のバイリンガルの事例研究と、マクロレベルとしての日本のマルティリンガリズムを対象に社会言語学の観点から研究を行う。近著は2013年「国際結婚家族で母語を身につけるバイリンガル」加賀美常美代返書『多文化共生論』明石書店、2016年12月予定「消滅危機言語コミュニティから日本の言語教育政策を観る」桂木隆夫、ジョン・C・マーハ編著『言語復興の未来と価値』三元社。また、藤田ラウンド代表の科学基盤研究C24520586「多文化共生を再考する:多言語アイデンティティを肯定できるコミュニティに向けて」の研究ウェブサイト(http://multilingually.jp)、とカタルニア政府助成ウェブサイト「宮古島 伝承の旅」http://miyako.ryukyuで情報発信も行う。

日時:2017年1月14日(土) 13時30分~16時30分 (13時受付開始)
場所:清泉女子大学 2号館231号室(最寄駅:五反田 A6出口より徒歩6分)
参加費:無料(要予約)
参加申込先:kaorin.tufs*gmail.com(受付担当者:西畑香里)(アドレスは*を@に変更して下さい)
以下のことを明記の上お申し込みください。
(1)Eメールの件名欄:1月14日公開ワークショップ
(2)氏名(ふりがなも)
(3)所属
(4)電話番号
(5)Eメール
(6)学会・非学会員の別
申込み締め切り日:1月10日(火)


公開ワークショップ「質問紙法への誘い」のお知らせ [研究法・論文執筆プロジェクト]

研究法・論文執筆プロジェクト主催の公開ワークショップ「質問紙法への誘い」が10月23日(日)の13時30分-16時30分 (13時受付開始)の予定で開催されます。場所は東京外国語大学本郷サテライト3階セミナー室です。詳しくはこちらをご覧ください。

 


公開開ワークショップ 「談話分析」のお知らせ [研究法・論文執筆プロジェクト]

研究法・論文執筆プロジェクト主催の公開開ワークショップ「談話分析」が以下の要領で行われます。

コーディネーター 新崎隆子(東京外国語大学)
談話分析は通訳や翻訳の研究において、もっともよく使用される研究法のひとつである。このワークショップでは談話分析の基本的な原則を学び、データの集め方や分析の事例を通して実りある研究につなげる方法について検討する。さらに会員による談話分析を用いた研究事例の発表と専門家による講評を聞き、談話分析の応用可能性についての活発な意見交換を行う。
日時:2016年1月24日(日) 13時30分~16時30分 (13時受付開始)
場所:上智大学 4号館183号室 
参加費:無料(要予約)
参加申込:参加を希望される方は、氏名、住所、所属先、学会員・非学会員の別を明記の上、以下のいずれかにメールでお申し込みください。
申し込み受け付け担当: 渡部富栄 tomie_w@jcom.home.ne.jp
資料準備等のため1月18日までに申し込みをしてください。定員に達し次第、締め切らせていただきますので、早めのご予約をお勧めいたします。

プログラム
総合司会:新崎隆子(東京外国語大学)
1:30―1:35 開会 講師紹介と趣旨説明
1:35-3:00 講演 藤井洋子教授 
3:00-3:20 質疑応答
3:20-3:30 休憩
3:30-4:00 研究事例発表 田村智子会員
4:00-4:15 講評・質疑応答
4:15-4:30 総合討論

<講演>
談話分析の手法と比較言語文化研究の意義   藤井洋子
<概要>
 1980年代にアメリカで始まった談話分析は新たな方法でそれまでの言語研究に大きな変化をもたらせた。それまでの言語研究の主流は主に一文を単位とし、構造や意味の分析を中心に進められていたが、一文の境界を越えて、あるまとまりをもった談話という単位でことばをより大きな視点から見ていくことを目的として広まり、以来、談話分析の手法を用いて幅広い言語研究が行われている。本セミナーでは、談話の定義からデータの種類、文字化方法について概説し、研究目的に合ったデータにはどのようなものがあるのか、また、通訳のデータのようにすでにある談話から何が読み取れるのかを具体例を見ながら提示していく。その上で、近年取り組んでいる異言語・異文化比較のために収録されたコーパスデータによる比較言語文化研究を紹介する。同じ条件下で収集したデータを比較することは、それぞれの言語実践の特徴を明らかにするのみならず、そこに通底するメタ言語概念をも抽出することができる。またここでは更に、異なるそれらのメタ言語概念の根底に流れているそれぞれの言語母語話者のもつ自己観や現実世界の捉え方を追究し、それぞれの言語文化へのより深い理解のもとに相互理解を可能にする考察のあり方を提示したい。このようなアプローチによる成果が、通訳・翻訳に携わる専門家のみなさんの一助となれば幸いです。
[プロフィール]
日本女子大学文学研究科英文学専攻博士課程前期修了、米国オレゴン大学大学院言語学科修士課程修了。放送大学助教授、日本女子大学文学部英文学科助教授を経て、現在同学部同学科教授。日本英語学会評議員、社会言語科学会理事(2011〜2014年度)、Pragmatics 編集委員、タイ王国チュラロンコン大学言語教育センター発行学術雑誌 Pasaa Paritat 編集委員。主な論文に「日本語の語順の逆転について – 会話の中の情報の流れを中心に – 」(『日英語の右方移動構文 - その構造と機能- 』ひつじ書房)(1995), 「*骨をこわすvs. break the bone 認知カテゴリーと文法項目のタイポロジー 」(『社会言語科学講座 第1巻 異文化とコミュニケーション』ひつじ書房), “Differences of situating Self in the place/ba of interaction between the Japanese and American English speakers”, Journal of Pragmatics Vol. 44 (2012), 「課題達成談話における相互行為の言語文化比較」(『解放的語用論への挑戦−文化・インターアクション・言語』くろしお出版)(2014)などがある。

<研究事例発表>
通訳人を介した事情聴取伝聞問題と可視化:談話分析による『導管』の間接・直接検証
田村智子
<概要>
「伝聞排除」を伝統的大原則とするコモン・ロー諸国は、通訳人を介した事情聴取での供述の「証拠能力」担保に古くから試行錯誤してきた。米国は長年「dual agent(共同代理)」論を用い連邦証拠法801条(d)(2)(C)及び(D)の非伝聞条項を適用するとともに、20世紀後半からは「conduit(導管)」論も併用してきたが、2013年に第11管区が連邦控訴裁判所で初めて「通訳人を介した供述は伝聞」であり合衆国憲法が保障する「対審権」の侵害になるとし、当理論の疲弊も出始めている。一方、逮捕後の身体拘束を伴う事情聴取は英・豪・加では既に全面可視化されており、米国でも22州がすでに可視化をしている。DNA同様、録音・録画技術の導入で「通訳人伝聞」問題は今後大幅に解決し、通訳人は「検証可能な導管(正確・中立)」となるであろう。本研究は、その実証例として北米における通訳人を介した警察の事情聴取録音(録画)を刑事司法の各段階における参加者の視点から分析した。
1) 事情聴取段階における刑事と被疑者による間接的な「通訳人の導管性」検証(a. 各やり取りの起点である刑事発話の語用論的分析とやり取りcycleのパターン分析から当事者達による「通訳の正確性」の間接的把握はどの程度まで可能かを予測。b. 「導管」通訳人のrole shiftをGoffman(1981)の「animator, principal, & author」ツールで分析。c. 通訳人の発話と刑事・被疑者の総発話数、各起点言語発話と訳出された目標言語発話の長さの比較、発話開始までのポーズの長さ、等の量的分析)。2)裁判段階における鑑定人(expert witness)の立場からの同通訳内容の「正確性及び中立性」の検証と鑑定。3) 裁判段階における裁判官及び陪審員の立場からの同通訳内容の「正確性及び中立性」の判断基準、等。なお当研究で使用したELANという録画音声分析ソフトについても時間があれば言及したい。

[プロフィール]:早稲田大学大学院国際コミュニケーション研究科講師。東京外国語大学グローバル人材育成言語教育プログラム講師。亜細亜大学多文化コミュニケーション学科講師。上智大学公開学習センター講師。日米会話学院同時通訳科講師。アイ・エス・エス・インスティチュート講師。会議通訳及び通訳案内士。上智大学外国語学部英語学科卒業。ミシガン大学大学院言語学MA取得。現在ハーバード大学大学院ALM in Legal Studiesの学位論文「米国における通訳人を介した事情聴取の『伝聞』問題の法理論分析と言語学的分析」を作成中。専門は「日英同時通訳」の方法論と教授法。著書:「同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング」(三修社 2010)、「同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセシング」(三修社 2011)など。

研究法・論文執筆プロジェクト公開ワークショップのお知らせ [研究法・論文執筆プロジェクト]

日本通訳翻訳学会の研究法・論文執筆プロジェクトが以下の要領で公開ワークショップを行います。多くの方々の参加をお待ちしております。(詳しい内容はこちらをご覧ください。)

日時:
2015118日(日) 1330分~1630分 (13時受付開始)
場所:青山学院大学 青山キャンパス、14号館(10階)、第18会議室

アクセスマップ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/access.html
キャンパスマップ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/aoyama.html

プログラム  総合
司会:新崎隆子(東京外国語大学)
13:3013:40 開会&自己紹介

13:4014:20 講演「通訳・翻訳の社会的意義とエスノグラフィー」猿橋順子(青山学院大学)
14:2014:30 休憩
14:3015:20 研究事例報告
(1)板谷初子(日本通訳翻訳学会会員)
(2)斉藤奈穂(日本言語政策学会会員)
15:2015:30 休憩
15:3016:20 ディスカッション(ファシリテーター:猿橋順子)
16:2016:30 総括&閉会

 

参加費:無料(要予約)
参加申込:参加を希望される方は、氏名、住所、所属先、学会員・非学会員の別を明記の上、以下のいずれかにメールでお申し込みください。

日本通訳・翻訳学会:石黒弓美子 ananiesi@ktd.biglobe.ne.jp
日本言語政策学会:事務局 jalp.jimu@gmail.com
資料準備等のため113日までに申し込みをしてください。定員に達し次第、締め切らせていただきますので、早めのご予約をお勧めいたします。 


研究法・論文執筆プロジェクト主催公開ワークショップのお知らせ [研究法・論文執筆プロジェクト]

「研究法・論文執筆」プロジェクトでは今年11月22日と2015年3月1日に研究・論文執筆を専門に研究されている講師をお招きしてワークショップを開催することになりました。通訳や翻訳の実務の経験をもとに研究をしてみたいという方、学生の論文指導をされている先生方、基本に立ち返って研究や論文の組立てについて考えてみたい方にとって大変参考になるワークショップです。どうぞ奮ってご参加ください。

第1回「研究の目的と方法」11月22日(土)13:30―15:30 清泉女子大学(五反田)
第2回「研究論文の組み立て」3月1日(日)13:30―15:30 日米会話学院 (四谷)

参加人数:ワークショップの活動に参加できる人数は24名まで。
さらに16名ぐらいまでオブザーバー参加していただけます。
できるだけ2回参加されるようお勧めします。

参加費:会員、非会員ともに無料
事前申し込み:新崎のメールアドレス(rynatsuki(a)za.cyberhome.ne.jp)にお願いします。
受付:先着順 (申し込み多数の場合は、2回参加できる方を優先することもありますのでご了承ください)

「ワークショップ「研究を構想し執筆する」

第1回「研究の目的と方法」11月22日(土)13:30―15:30 
清泉女子大学 2号館222教室(五反田)

第2回「研究論文の組み立て」3月1日(日)13:30―15:30 
国際教育振興会日米会話学院 216教室 (四谷)

本ワークショップでは、研究を構想するための基本的な要素を確認し、学術論文の組み立て方を学ぶ。自立して研究を構想し執筆できるよう、また他者の研究を理解したり評価したりできるよう、アクティビティを通して学ぶ。
第1回は、研究の目的と方法を概観する。研究とは何か、どのような種類があるのか、研究論文とはどのようなものか、研究に相応しい問いとはどのようなものかを学ぶ。
第2回は、研究論文の組み立て方を学ぶ。研究の種類による構成の違いを理解したうえで、それぞれの章にどのような内容を執筆するかを学ぶ。

講師 佐渡島紗織

専門は、国語教育。特に、文章作成の指導と評価。1998年に米国イリノイ大学でPh.D. を取得。帰国後、国立国語研究所にて、研究補佐員として調査に従事。2002年より早稲田大学勤務。アジア太平洋研究科講師、国際教養学部講師、留学センター准教授を経て、現在は、国際学術院教授。

早稲田大学で、大学院生がライティング指導に携わるプログラムを開設した。大学院生が文章指導を行なうパソコン配信の授業では、学部1年生が年間5000人履修する。また、日本語文章と英語文章を検討できるライティング・センターでは、大学院生の指導により、年間約4000セッションが行なわれている。これらの指導に当たる大学院生を全研究科から募集し育成している。
著書に、『これから研究を書くひとのためのガイドブック』2008年ひつじ書房(吉野亜矢子との共著)、『文章チュータリングの理念と実践』2013年ひつじ書房(早稲田大学ライティング・センター、教員・助手・チューターとの共著)、論文に「自立した書き手を育てる」『国語科教育』66集2009年などがある。

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